ペアレンティングキャンプ2016をふりかえって

2016年9月に実施した、ペアレンティングキャンプ2016のレポートができました。(こちらからダウンロードできます)
こどもプログラム、おとなプログラム、それぞれのふりかえりはこちらをご覧ください。
ぼくたちに自由を!(こどもプログラムをふりかえって)
みる、きく、さわる、抱きしめる(おとなプログラムをふりかえって)

前回から2年ぶりの開催となった今回。2年前に比べて、メンバーそれぞれの拠点や仕事、家族も増えて、変化を感じながら、じっくりと議論し、準備してきました。私自身、福岡から山形へ移住したのが8月でしたので、キャンプは引越し後すぐのことでした。夫はまだ、福岡での仕事が残っており、子どもと3人の生活の最中。新しい仕事に新しい土地。全てが慣れない中で、いま思えばよくやろうと思ったものだ、と我ながら呆れ気味に思います。

キャンプを一緒につくってくださったメインナビゲーターは、軽井沢の森のようちえん「ぴっぴ」の保育者である本城慎之介さん。2回の現地訪問と保育者同士のチームビルディングを行いながら、目指していきたい場のイメージを共有し迎えた本番は、9月23日からの2泊3日。子ども17名、大人9名の参加者に対し、スタッフ12名で臨みました。

2日目朝、子どもプログラムのスタートは絵本の時間

みんなでパスタをつくりました

ごはんは、羽釜で炊きました。

屋外で食事作り

おとなプログラム2日目。森の中での対話

この企画のそもそものきっかけは、単純に私たち自身が必要としていたからでした。子育ての中で苦しんだり、悩んだりしていることをフラットに話せる場所がないと感じていたからです。正解も近道もない、親子とはいえ、人と人との混みいったやり取りを、先入観なく共に探り合うような場所と時間が欲しい、ならばつくってみよう、とスタートしました。子どもは子どもで思いっきり遊べる本気の内容を。大人は大人でどこまでも深く潜っていくような時間をつくろうと、プログラムづくりをすすめてきました。

今回のキャンプで私たちが辿り着いたのは、知識とかスキルとか、そうした類のものではありませんでした。「今ここに共に生きている実感」を、大人と子どもが互いに交わしあうことこそが肝要なのではないかという、とてもシンプルで奥深い気付きに辿り着いていきました。そのためには、親としてこうあるべきとか、大人として、母としての立場とか、そうしたものをゆっくりゆっくり手離していった先に見えてくる、「これでいいのだ!」の境地を拓いていこうとしなければならないのではないか、と感じました。とても難しいことですが、でも意識し続けていくことが大事なのではないかと思います。

キャンプを終えて、しばらくメンバー3人共燃え尽きていましたが(笑)、参加者のみなさんのアンケートに随分励まされました。参加者のみなさんや子どもたちから、私たち自身も多くのことを学ばせていただいたと感じています。
そして、ナビゲーターという役割を超えて、一緒に場作りをしてくださった本城慎之介さん三瀬保育園の本間日出子園長先生と保育者の皆さん、ボランティアで参加してくださったスタッフの皆さん、おいしいお料理をつくってくださったヒナタノ食堂のさいとうちゆきさん、カメラマンの疋田千里さん、そしてなにより参加してくださった皆様に、心からの感謝をお伝えしたいと思います。

(遠藤)