こどものカタチ研究会
子どもの絵は子どものことばー幼児画を手がかりに子どもの世界を探るー
中瀬幼稚園の井口佳子先生が新刊「幼児の描画表現 子どもの絵は子どものことば」(相川書房刊)を5月に発刊されました。
長年、ライフワークのように保育の現場で、子どもたちの絵を観察されてきた井口先生が辿り着いた幼児画の世界は、子どもを、また人間を理解しようとするための手がかりとなる貴重なものです。
親なら誰しも子どもの絵に驚いたり喜んだりした経験があると思います。しかし、子どもたちの内側で起きている大きな変化をその一枚に見出せる人がどれほどいるでしょうか。それは保育者においても、同じかもしれません。 子どもの絵を見る視力を鍛えることで、子どもとの関係はさらに膨らみを増すはずなのに、とてももったいないことのように思います。その手がかりが井口先生の本に、詰まっています。
本来、1年間の連続講座としても、まだ足りないほどのテーマではありますが、そのほんの入口として今回井口先生との対話の時間を設けたいと考えました。 子育て中の方はもちろん、保育者や教育関係者、学生さんにもおすすめです。どうぞご参加ください。
※井口佳子さんのインタビューは、こちらをご覧ください。
[開催概要]
日時:2014年6月29日(日)13:30〜15:00
会場:中瀬幼稚園(杉並区下井草4-20-3)
ゲスト:井口佳子さん(中瀬幼稚園園長、実践女子大学非常勤講師)
参加費: 一般:1000円
お申込み:こちらのフォームからお願いします。
※この研究会では、より深い議論の場とするために、井口先生の新刊「幼児の描画表現 子どもの絵は子どもの言葉」を参加者が事前に読んできていただくことをお勧めします。
はじめて手にした描画材が、紙の上に痕跡を残すという驚きからはじまり、スクリブル期を経て円が閉じるなど、発達のプロセスを通って、やがて児童期の表現へと変化していく。その発達の流れには一定のルールがある。
そして、子どもの表現方法は、色々な側面から分類されている。例えば、レントゲン表現、アニミズム表現、展開表現、視点の移動、異時同存….などである。
それに加えて、別の視点からも、幼児の絵について考えることができるのではないかと思う。モノの形を捉えようとする子ども達の絵と共に、「動き」ということを表現する絵や見えないものを描こうとする絵がたくさんあることに気付いた。そのことにも私は興味を持った。
子ども独特の表現の世界がある。そして、まだまだ新しい発見が出てきそうな子どもの世界である。
(「幼児の描画表現 子どもの絵は子どものことば」序文より)