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16日に合憲判断が出た夫婦別姓訴訟の最高裁判決文を読みました。合憲判断とだけ聞いた時には、かなり落胆しましたが、判決文を読むと、少し気持ちが変わってきました。15人の裁判官の中で、5人の裁判官は違憲意見を出しています。 違憲意見を出した、岡部喜代子裁判官の意見を一部抜粋して掲載します。 氏は名との複合によって個人識別の記号とされているのであるが、単 なる記号にとどまるものではない。氏は身分関係の変動によって変動することから 身分関係に内在する血縁ないし家族,民族,出身地等当該個人の背景や属性等を含 むものであり,氏を変更した一方はいわゆるアイデンティティを失ったような喪失 感を持つに至ることもあり得るといえる。そして,現実に96%を超える夫婦が夫 の氏を称する婚姻をしているところからすると,近時大きなものとなってきた上記 の個人識別機能に対する支障,自己喪失感などの負担は,ほぼ妻について生 …