【インタビュー#011】教育の最前線へ

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最新インタビューのインタビュイーは、伊垣尚人さん。
埼玉県狭山市にある小学校の先生です。
きっかけは、日本イエナプラン教育協会が主催するワークショップ(その時のレポートはこちらに掲載しています)に参加した際に、伊垣さんの発表を聞いたことからでした。発表の中で「子どもの尊厳」という言葉が繰り返し出てきたこと、子どもに任せることの意味について、言葉を一つひとつ確かめるように語られていたことが印象的で、この先生はきっとおもしろい現場をつくられているに違いないと感じました。

イエナプラン教育では、学校における大人と子どもを、授業を与えるものと授業を受けるものという関係とは捉えず、人間(大人)と、やがて大人になろうとしているもの(子ども)との出会いとして捉えるそうです。そして、学校での学びを通じて、大人になる準備をしている子どもに対して、大人である教育者は、教育の場面において、ホンモノの大人でなければならないと考えられています。

伊垣さんは、子どもたちとまさに「人間」同士としての関係づくりを試みながら、子どもの自立的な学びを試行錯誤の中から育もうとされていました。日本の教育の現状に悲観的になるどころか、教育の未来に希望を抱いている先生がいる。そのことが、何よりも明るい兆しを示しているように感じました。